〜私が世界を変えていく

  1. エッセイ

樹齢1000年の縄文杉 芦生の森へ

芦生の森の入り口にそびえ立つ大きなブナ。

「ブナ1本 ブリ1000匹」

という言葉があるそうだ。

根元の土壌から豊かな栄養が海に流れ、たくさんの魚を育むブナの森は”母なる森”と呼ばれる。

ガイドさんの生命の授業を聴きながら、

フワフワの土を踏み締め、

濃い霧に包まれた幻想的な森を奥へと進む。

どっさり、雨

杉の葉先にぶら下がる鈴のような丸い水玉

イキイキと輝く苔

大ジャンプで横切るヒキガエル

雨は嫌だ

という感覚を、最近手放していたことに気付く。

樹齢1000年の大杉。

元株の上に落ちた別の種が育ち、その根は地面まで伸びている。高さ40メートルの樹は色んな植物を飲み込みながら成長を続けている。

雷が落ち

空洞になっても生き続けている樹。

折れて尚、他の植物を育んでいる樹。

目の前の

芽吹いたばかりのこの杉は、

一体これから何年生きるのだろうか。

この若い杉を私の子孫が見上げる頃

地球はどうなっているのだろうか。

ほんの束の間、ここに生かされている私。

できることを探す前に、ちっぽけ過ぎる日々の悩みを捨てよう。

森を出ようとしたとき、雄鹿の声を聞いた。

『奥山に もみじ踏みわけ 鳴く鹿の 声きくときぞ 秋は悲しき』

物哀しいその声を聞いて、我が家に帰りたくなった。

夫が突然「いってきます」と言うようになった。

家族に挨拶の習慣がなかったらしい夫は、朝黙って家を出て行き、「おかえり」と言っても無言だった。これまで「寂しい」と言っても頑なに無言を貫いていたのに。

先日、息子の「ただいま」を聞いて驚いていたので「せっかく家族なんだから、あなたも気持ちよく挨拶しようよ」と言ったときも無言だったのに。

やっぱり、こんな小さなことが嬉しくて

ちっぽけな自分に苦笑しながら、

今朝も、夫が何故かぶっきらぼうに大声で言う「いってきます」に、倍返しの音量で「いってらっしゃい‼️」を言う。

人生は、面白い。

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