三姉妹で女子校育ちの私は、男子の生態というものを知らない。
息子は、小さい頃から本当に謎の生きものだった。
食い意地が張っているのに、すぐそばで姉と母がお菓子を食べていても、気がつかない。
対して、2つ上の長女はとにかく空気が読めて目ざとい子だった。
キッチンでこっそりつまみ食いをする母を、遠くから見つけて
「お母さん、今、何食べたん? 何も食べてないん? そしたら、口を開けてみて?」
と、刑事並みの詰め寄り方をする。
息子は、そんな姉に仕切られ、実にのんびりしていた。
字があまりにも汚いので、姉妹と一緒にお習字に通わせていたが、1年経ってもあまり変化がなかった。
四柱推命の先生に「この子は、好きなこと以外は、褒められても全く喜ばないし頑張らない。習わせても無駄。」と聞いた時には驚いた。
”褒められても喜ばない”
なんていう人間がいることが信じられなかった。
私は、どんなことでも、褒められたら嬉しくて、頑張ってしまう。
息子に聞いてみたら、本当に、お習字で昇級したり賞を頂いても、何も嬉しくないとのこと。
好きでもないし嬉しくもない…これ以上の成長は見込みなし💧
字は諦めることにした。
(いまだに9と5が判別できない字を書く。よくもまぁ、超難関高に合格させてもらえたもんだと、先生の好意的な判定に改めて感謝。)
久しぶりに帰省した息子は、やはり謎の生きものだ。
9ヶ月ぶりに家族が家に揃った喜びも束の間、やることなすことが気になって仕方ない💧
つい「なんで?」と言ってしまう。
なんで、
「お肉を取って」と頼んでいるのに
うなづいたあと、
目の前のポン酢とごまだれを1つずつ持ち上げて、おろして
何事もなかったかのように、また鍋をつつき出すのだろうか。
なんで、
1泊旅行の後の洗濯物が、何もないんだろうか。
温泉に入ったのに、靴下を履き替えてないの?
パンツも?
え?なんで?
はぁ、親の顔が見たい💧
私と決定的に違って、いいなぁと思うところは
いつでも気分が”良い方”に傾いていることだ。
「あー、楽しかった」
3日間で、このセリフを何度も聞いた。
色んなスポーツが楽しめるアミューズメントパークに母子で行き、ソフトバレーボール・卓球・トランポリン・サッカー・テニスをして汗をかいた。
大いに盛り上がったのだけれど、
「あーー、楽しかった✨」
と車に乗り込む息子に、少し驚いた。
高校生男子が、姉妹・母と遊んで、素直に「楽しい」と言ってくれるんだな、と嬉しくなった。
中学の時の友達と、近くの公園の狭いスペースでサッカーをして、ただ何時間も喋ってきて
「あーー、楽しかった✨」
と、また言っている。
口やかましい母親から離れて暮らしている16歳、1人は気楽でいいかと聞くと
「うーーん、別に、どうかなぁ」
との返事。
なるほど
母がやかましく言う言葉は、ほとんどスルーしていたのだな。。。
”空気が読めない”と思っていた息子のそれは、
【鈍感力】
という才能だったのだ。
その才能がなければ、全く成績が足りない高校を志願して無我夢中に頑張ることはできなかったと思うし
寮もなく、知り合いもいない土地で、ひとり暮らしをして高校に通うという選択肢も取れなかったと思う。
賢い長女と比較して、どんくさいなどと批判的な目で見ていた私は、本当にダメな母親だったな。
育児は育自
いまだに、子供から教わることばかりだ。
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